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競歩銅・荒井の恩師が明かす「美しい歩型」誕生秘話

競歩銅・荒井の恩師が明かす「美しい歩型」誕生秘話

男子50キロ競歩で銅メダルを獲得した荒井を育てた小松短大の内田隆幸監督(撮影・松本航

 

 強さの秘密は歩型にあり。競歩界初の銅メダリストとなった荒井広宙(ひろおき、28=自衛隊)は過去に1度も歩型違反による失格経験がない。多くの有力選手が失格に泣くことが多い競技の裏側で、荒井はどう「美しい歩型」を手に入れたのか。その秘密を荒井の師匠である石川・小松短大の内田隆幸監督(70)に聞いた。

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◇          ◇

 まずは競歩のルールについておさらいする。

 <1>両足が同時に地面を離れてはならない

 <2>前足は接地の瞬間から垂直の位置になるまで、真っすぐに伸びていなければならない

 この2つのルールを下に、6~9人の審判のうち、3人以上に歩型違反と判定された場合に失格になる。審判が競技者に見せる黄色い円板(パドル)は、競技者がルール違反をしそうな時に歩型を直すよう注意するものだ。荒井の今大会のタイムは3時間41分24秒。50キロというマラソン以上の距離で周囲と競争しながら、正しいフォームを継続し、歩き続けることが求められる過酷な競技だ。

 荒井が競技を始めたのは長野・中野実時代。長距離選手だったが、遊びでやっていた歩きを見たリオ五輪男子20キロ競歩代表藤沢勇(28=ALSOK)に「きれいなフォームだからやってみろ」と声をかけられた。藤沢は同校の1学年先輩。荒井はその後福井工大に進学し、2年時から競歩界の名将である内田監督の下へ、自らの意思で通うようになった。

 内田監督は競歩を全国的に広めた20キロの世界記録保持者である鈴木雄介(28=富士通)らを育て上げた。過去の経験から「競歩は歩型が全て」と信念を語る。当初、福井から小松まで電車で通っていた荒井は大学3年から小松短大近くの一軒家に移り住み、同大の学生と共同生活を行うようになった。週2回だった小松監督の指導は、これで毎日に。そこにはユニークな練習メニューがあった。

 「練習終わったら、中身を焼き卵にせえよ! 味付けしたらうまいぞ~!」

 ある時は内田監督から荒井を含む部員に生卵が渡された。生卵を手にトラックを歩く。卵はもちろん、強く握ると割れる。軽く握ることで肩の力が抜けるのが狙いだ。すると、腕が振れるようになる。疲れたときに重要なのはいかに腕が振れるか。腕が振れると足がついてくるのだ。

 「お前ら、スパイクを履け!」

 ある時は陸上の長距離用スパイクを履いた。長距離用スパイクの裏は一般的に、足の前方部分に金具が仕込まれている。反対に踵部分はクッション性のあるスポンジ。そのため踵から着地し、次につま先がトラックに接地。最後は金具を使って地面を押す感覚が身につく。競歩のルール上、着地後に跳ねることができない。そのため膝を伸ばしながら、地面の反動を使う感覚を何度も体に染みこませた。つま先でしっかりと地面を捉えれば、腰の回転が良くなる。着地時に踵から入れないと、ツルンと空振りすることもあるという。

 内田監督は3つの条件を美しく、勝てる歩型と繰り返す。<1>腕振り<2>腰の回転<3>踵から入りつま先で押す。「前の選手が1回腕を振っているときに、お前らは2回腕を振らなきゃ。相手の腕振りもよく見ないと。同じように合わせとったら、追いつかんよ」。教え子の歩型を見ながら、時にはゴルフボールを握らせることもあった。生卵やゴルフボールによる腕振り強化、長距離スパイクによる歩型の完成。内田監督が鈴木を世界で勝たせるために編み出したユニークな練習が、今の荒井の歩きを支えている。

 藤沢の「きれいなフォームだからやってみろ」という言葉から始まった競歩人生。荒井の成長過程には常に、不思議な現象があった。父康行さん(67)は「なんか知らんけれど、広宙は昔からよく靴下とかお土産を持って帰って来ていた」。高校、大学と無名な時代から、競技力強化のために合同合宿に参加することがよくあった。すると見知らぬトップ選手や、他の学校の先輩からよくプレゼントをもらって帰ってきたという。理由は「歩き方がきれいだから」。美しい歩型は、常に周囲の注目を集めた。師に出会い、努力を重ね、ついに立った表彰台。誰もが認める美しきフォームの追求に、間違いはなかった。【松本航】

 

 

この記事はすごい なんといっても銅メダルを出した荒井選手の指導をしたコーチに取材をしている トレーニング方法もすばらしい 生卵を持たせて無駄な力をぬかせるという。。。聞いたこともないトレーニング方法

 

これから競歩がメジャーなスポーツとなると思うので ぜひ参考にして優秀な第二第三ののメダリストが生まれるといいですね