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パナソニック姫路工場 液晶パネル撤退

31日に撤退が明らかになったパナソニック姫路工場(兵庫県姫路市)でのテレビ用液晶パネル生産。今後は車載モニター向けなどのパネル生産を強化して「姫路工場は存続させる」(同社)という。ただ、生産量の大幅減は避けられず、地域経済への影響が懸念される。

 

こういうときにこぞって言われるのは雇用者問題 特に最近は非正規雇用者が多いので 比較的簡単にクビを切れる 切られたものはたまったものではないが 非正規雇用者には退職金を払う必要はない 非正規雇用者主に人材派遣業者に雇われた人は工場からすると人件費を払ったことにはならない すべて固定費扱いなのだ すると株主総会ではいくら非正規雇用者を雇っても人件費削減はしっかりやっておりますと報告できる ただ工場など現場ではそれほど専門的な知識や学歴が必要なことはない 労働力として一日のうち1/3とか1/2をきっちりローテーションまわすだけで良い 楽とはいえないが 責任感だけあってきっちり時間が守れる人にはおあつらえ向きだ

 

私も学生時代や社会人になってからも非正規労働で働かせてもらったことがある 今から12年前 パナソニックの大阪の摂津富田という駅の近くに当時テレビのブラウン管工場で働いたことがあった 日本最後のテレビブラウン管工場だった ブラウン管はワイドの32と42インチ型を作っていた 私は上工程の最終の目視検査をしていた 欠陥が許容範囲を超えるようであればボツにして作り直し 見逃して製品までできあがったあと下工程で欠陥が見つかったら3万円の損失となる 責任のあるやりがいのある仕事だった

 

中国や韓国など他国の安い労働力に負けてどうしても採算がでない だいたいそのころからテレビや液晶は儲からないという話であった 当時まだ1インチ1万円の時代でテレビ価格42インチなら42万円が相場であった

 

そんな時隣の茨木市に液晶工場ができた 儲けがでないのをわかっててどんどん工場作るなんて不思議な気持ちがしたものである 

 

ブラウン管は斜陽産業でついに私はブラウン管製造日本最後を見届けるに至った そこでの思い出は楽しいことばかりでもなかったが 悪い思いではそれほどなかった 生協があって大きくて丸い体育館のような場所で安いカレーうどんがいつもの定番だった うまくて安い量がある 180円だったか それぐらいの価格帯だった

 

ただ工場員というのはつぶしがきかない そこで働いていると必要とされるが いざ社会に叩き出されるとどうにもこうにもならないということだ 研究者は違うと思いますよ ただ現場で製造をしている人間は本当につぶしがきかない 私は自営業の傍らちょっとした副業だったので なんてことはなかったが どこでもいきなり工場がつぶれるのはきついものがあるだろうそこでのブラウン管現場では50人ほどの工場員 責任者が3人社員で残りは非正規雇用者だった 最初は社員の人がたくさんいたが、配置換えでどんどんいなくなっていき(24時間体制なので実質その3倍)そうなった 

 

つまり工場なんて正社員じゃなくてもしっかりした製品が作れてしまうものなんです

 

ではなぜ採算性のないものにまでパナソニックは手を伸ばしてきたかというと国際競争力維持 技術の継承 地域雇用創出 こういうところを大事にしてきたからではないか

 

モノづくり日本はまだまだ大事 ものが作れなくなったら日本はおしまいです