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中日の谷繁監督更迭は分業制の弊害 

監督のようなものにGMのようなもの……「のようなもの」が跋扈して中日はシーズン途中で空中分解した。

 中日の谷繁元信監督の休養が発表されたのは8月9日のことだった。

 「結果が全てのプロの世界。腹をくくりながら過ごしてきて、こういう結果になったのは監督である私の責任。何とか強くしたいとやってきて、このような形でドラゴンズを去る寂しさ、悔しさがある」

 ナゴヤドームのヤクルト戦を前に行われた実質上の解任会見で谷繁監督はこう語った。

 ただ、この日の朝に球団から呼び出され突然、休養を求められた急転直下の展開は「寝耳に水だった」と監督には予想外の出来事だったことも疑う余地はなかった。

 そしてこのドタバタでクローズアップされたのが、解任の“黒幕”と言われる落合博満GMである。

「経費少なく、おやっと思う選手を獲って生かして優勝」

 2013年オフに高木守道前監督の後任監督を選定する中で、白井文吾オーナーが評論家だった落合さんと会談して谷繁監督案を相談。落合さんもこれを支持して谷繁監督は誕生することになった。このとき同時に白井オーナーが落合さんに顧問になって欲しいと要請し、「GMっていう手がありますよ」と落合さんサイドから提案があったのだという。

 ただ、このときの白井オーナーの頭には、そもそもGMという職制への認識がほとんどなかったのが実際だ。

 記者会見ではオークランド・アスレチックスビリー・ビーンGMを描いたベストセラー小説『マネー・ボール』を例に出して「経費を少なく、おやっと思う選手を獲って生かして優勝させる。理想です」と嬉々としていたのが印象的だった。

 そうしてそのオフには落合GMの手で球団史上例のない大幅な選手の年俸カットが行われた。その「経費を少なく」チーム運営を行うGMの手腕に、オーナーの評価は一気に高まったという。

 そして落合GMは最高権力者の信頼をバックにコストカットだけでなく、チーム人事や補強など全権を掌握していった。

 これがこの3年間の中日だった。

 ただ、谷繁監督にしてみれば、思っていたものとも聞いていたものとも、現実の監督業は全く違う、まさに「監督のようなもの」だったのである。

 

 

谷繁監督と落合GMが衝突した、ある人事問題。

 ドラフト、トレードやフリーエージェントなどを含めた戦力の補強でも、一切の希望が入れられずに、落合GMの意向が全面的に反映された。一、二軍の選手の入れ替えさえも、監督時代の腹心である森繁和ヘッドコーチを通じてGMが掌握していた。

 自然と広がる溝の中で、谷繁監督と落合GMが決定的に衝突したのが、様々なメディアで報じられている昨オフの佐伯貴弘守備コーチを巡るコーチ人事だった。

 当時の二軍監督から一軍打撃コーチへの配転を希望した監督案を、肝いりで獲得した加藤秀司打撃コーチとの兼ね合いで落合GMが却下。谷繁監督が白井オーナーに直訴して、最終的には守備コーチで一軍昇格という折衷案で落ち着いたが、その時点で両者の関係は後戻りのできないところまで悪化したという。

監督だけが責を問われる、ということで良いのか?

 メジャーでは簡単に言えば、球団経営をするのがオーナー(親会社)でそのオーナーから予算を渡されてチームの編成と運営を行うのがGMとなる。監督の仕事はGMから与えられた戦力を切り盛りしてグラウンドでの勝利を目指すことになる。

 メジャーのコーチ人事を例にとれば、監督が連れてこられるのは話し相手のベンチコーチ1人ぐらいで、他のコーチ人事はGMが決める。また選手の入れ替えもGMの専権事項である。

 そういう意味では落合GMは職務に沿って、仕事をしただけと言えるわけだ。

 ただ、一方でGMと監督という職務を考えたときに、果たして谷繁監督だけがその責を問われるものなのかという疑問も、どうしても拭いされない部分として残るのだ。

 解任の最大の理由は成績不振である。

 休養時点で、チームは8カード連続負け越しで最下位に転落していた。チーム打率でリーグ5位、防御率は4位と、戦力的にも上位を狙える数字ではなかった。5月31日にはドラフト1位ルーキーの小笠原慎之介投手を一軍に上げて先発起用するなどしたが、はっきり言ってチームのムードを変える力はまだなかった。序盤にチームを引っ張ったビシエドの調子が落ちると、打線の軸となる選手が全く見当たらなくなり、オーダー編成にも苦労するようになった。

 

中日最大の問題は戦力不足である。

 要は、打つ手のないままにズルズルと後退して行ったというのが実情だったのである。

 それをやりくりして何とか結果を出すのが監督の仕事だとすれば、不振の理由が采配になかったとは言えないかもしれない。ただ、最大の理由は戦力不足の一言に尽きるのである。

 そこは落合GMの職責に属する問題だということになる。

 いくつかのメディアで報じられたが、谷繁監督は就任したオフに捕手の補強をGMに要請した。もちろんいずれ自分がユニフォームを脱ぐこと、下にいた選手の力を見定めて、補強しなければチームに大きな穴が空くという判断からだった。しかし、そのオフのフリーエージェント戦線で獲得に一番近かった楽天嶋基宏捕手から、GMのツルの一声で西武の炭谷銀仁朗捕手に方向転換して、捕手の補強そのものに失敗している。

 ドラフトでも落合GM主導で獲得した選手、特に投手で一軍の戦力になっているのは又吉克樹投手ぐらいだ。

 こういう部分がまさに編成の全権を握るGMの責任なのである。

結局は落合も「GMのようなもの」でしかなかったか。

 落合GMがどういう戦力分析の元にチームを作り谷繁監督に渡したのか。その部分が全く見えてこない。しかもこういう状況になっても現場の責任者と全くコミュニケーションを取ろうとしないのは、チーム運営として問題と言わざるをえないだろう。

 聞けば谷繁監督が休養するまで、落合GMは今季、1度も一軍の試合を視察したことがないばかりか、谷繁監督と意見交換も行ったことがなかったという。

 これはチームの編成と運営を預かるGMとして、職務を全うしているとは言えない。落合GMもまた、本当のGMではなく「のようなもの」でしかなかったということなのである。

 成績不振の責任を監督が取るのは日米を通じて球界の常識かもしれない。ただ、もし優勝を狙える戦力を現場に渡せないなら、GMもあっさり首を切られる――GM制度とはそういうものである。

(「プロ野球亭日乗」鷲田康 = 文)

 

んーなんというか 人間的には落合は好きなタイプですけど 上司にまわすとやっかいなタイプということもあるかもしれませんね

 

トップの成績を残してきた元選手はやはり 成績を残せない現役の選手に対して 厳しくなるキライがあるのかもしれない

 

自分自身も長い間監督も経験して GMになった今 自分の考えるGM像 と監督像をうまく両立できなくなっているのはなぜだろうか

 

分業ということですよね GMは人材登用 監督は今ある人材をどう起用するか? このコンビネーションがうまく働くGM制度は良いでしょう

 

ただ勝てないからといってGMが監督の首のすげかえをできるようになっては強権政治そのもので 監督も思うように働けない

 

GMは戦争でいうと兵站(兵站) ロジスティクスということですよ 戦線に必要な兵士と弾薬 食料を送り込むのが仕事 監督は勝機を見定めて戦う指揮官

 

しかし兵站がきれると士気が下がり (給料が下がるとやくりがなくなり) いい兵士が送り込まれてこなければ(いい人材が登用されなければ) 指揮官も思うように戦えない

 

GMがまともな仕事ができずに戦線の指揮官を苦しめるのではしょうがない。。。

 

いや中日という経営母体が赤字続きなので 人材や給料を送り出したくても本拠地に物資がないのだ。。。ということなのかもしれない

 

まさに谷繁監督は後方支援部隊の援助が受けられずに 逆に兵糧攻めにあって 追い討ちをかけられているという可愛そうな指揮官なのかもしれない

 

ここでいえることは監督の権限をふやして兵站もさせることである GM方式は必ず優勝をめざせるチームのみができることだと思う へっぽこ球団にそういうのはいらないのだ 

 

そしてヘッドコーチからGMに逐一報告がいってチクられるという 監督からしたら苦々しい精神状態を強いられると 監督自体のモチベーションが上がらない 部下にスパイがいるような状況で指揮が思う存分機能するということはない 監督がコーチも選べて権力を自分のところに集中させないと 一丸となって戦えない 問題が起こったときの責任ばかりが押し付けられて 人事も起用も自由にできないようでは やってられない というのが谷繁の本音ではなかろうか

 

落合はバッター出身なので 投手の起用は投手コーチに任せてあるという監督を行った つまり監督であっても投手を選ぶ能力はないと自分の能力に制限をかけて 投手起用を成功させた 信任を得たコーチも思う存分力を発揮できた その成功体験から分業制の重要性を実践することになったのだと思う だとしたら いまのGMと監督との分業は成功とはいえない 監督が手足をもがれて 思うように動けていない なんでも分割すればいいということではないということを学ぶべきではないだろうか?

 

 

落合GMは一軍の視察も一切していないとか 前線の状況を知らずして 後方支援ができるわけがない 谷繁にまかせておけばいい というのであれば 結果がでなかった責任は落合にもあるし 前線だけが苦しむという構造は あきらかにおかしい

 

オーナーはGMと監督を情報や給料 権力の面で同等に扱うとか少しの工夫で現場の息苦しさがかわってくるのではなかろうか? またGMも全く現場に現れないということも問題で 谷繁は孤軍奮闘していたのではないだろうか?  

 

とにかく今の球団組織編制が勝てない中日になった結局の原因だ